晩秋から冬にかけて雨の多い金澤の紅葉は、落葉してからの楽しみも多い。
濡れた枯葉は長い間艶を保ちながら地面や石段、周り中を鮮やかに彩って風景を一変させる。
卯辰三社への入り口千杵坂脇にそっと鎮座する古い大きな手水鉢に落葉した紅葉が幾重にも層を作って沈んでいた。
蒔絵を施した透明な板を何層にも何層にも重ねて苔むした石枠に嵌め込んだ工芸品・・・そんなコトを夢想する。ちょっと怖いくらい美しい水と紅葉の光景。
※この写真では分からないけど「露結」(と正面に大きく彫られている)の意味については例えばこちらを参照。加賀藩にも縁のある小堀遠州が「莊子」の「得魚而忘筌、得兎而忘蹄」の一句から汲み取った深い意味を背後に秘めた二文字。
2013年12月1日16時28分撮影
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