金沢まち・ひと会議

PHOTOGRAPH | 火曜日 18 6月 2013

兼六園 時代重ね

兼六園 時代重ね

兼六園は長い年月をかけて、歴代の藩主の様々な思惑によって時々の作庭が施されてきた。(明治時代、時の市長邸宅の庭として整えられた箇所もある)なので広い園内各所に見所が豊富に点在し、回遊には誠に事欠かない。
同時に「何世代にも渡る意図が偶然垣間見せる」ちょっとした光景もアチラコチラに出現する。
5月も下旬を迎え曲水の杜若もまさに見頃、其処此処に「ここからご覧になるのがいいですよ」とばかりに整えられた眺めが出現している最中、ふと歴史の重層が作る「誰も意図していない」光景に魅入った。
湿度の高いこの季節独特の光の拡散による奥行き(霧が風景に奥行きを加える効果の極々初期の段階にも似た・・と言えば分かって頂けるだろうか)が風景を深く豊かに見せている。
それぞれの時代の庭を横から貫いた景色。兼六園のもう一つの顔。
観光客がほとんど退園した閉園近く。自分が今日発見した構図と一対一で対峙する幸せなひと時。

2013年05月22日 17時45分撮影

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